IT経営・デジタル経営

経営とIT・デジタルを統合

ITを「便利な道具」としてではなく、経営目標を実現するためのしくみとして活かす。

IT経営・デジタル経営

なぜIT経営・デジタル経営が必要か

ITやデジタル技術は、いまやヒト・モノ・カネと並ぶ重要な経営資源です。
しかし実際には、
・システムは入っているが、経営の話とつながっていない
・担当者任せになり、投資の妥当性や効果が説明しづらい
DXという言葉だけが先行し、「自社は何から始めるべきか」が見えない
といった声を多く伺います。

 
ITコーディネータとして、「IT導入」から一歩進んだ「IT経営」、そしてその先の「デジタル経営」 まで、中小企業の実情に合わせて段階的に伴走します。

IT経営・デジタル経営とは

共通する考え方

IT経営・デジタル経営はどちらも、「IT・デジタルを経営の中心に据え、戦略的に活用する」 という考え方です。
 
単に便利なツールとしてシステムを入れるのではなく、
 
どの事業・業務で、どのような成果を出したいのか
そのために、どの情報・データをどのように集めるのか
どのIT・デジタル技術を、どの順番で導入・活用するのか

 
を、経営と現場が同じ目線で整理し、実行していくための「経営のやり方」です。
ここから、IT経営とデジタル経営の役割の違いが見えてきます。

 

IT経営

現在の事業を強くする

IT経営は、ITをヒト・モノ・カネと同じ「経営資源」として扱い、
自社の業務や意思決定をITで強くする経営のスタイルです。
 
業務プロセスの見える化・標準化・効率化
部門をまたいだ情報の一元管理
月次ではなく、日次・リアルタイムでの業績把握
IT投資の優先順位づけと、投資対効果の管理
ITリスク・セキュリティへの基本的な備え
 
などを通じて、「ITを入れたから便利になった」「ITコストをかける」のではなく、「ITで稼ぎやすい体制をつくる」ことを目指します。
 

 

デジタル経営

事業そのものをアップデートする

デジタル経営は、デジタル社会の変化を前提に、
データとITを使って、ビジネスモデルや価値提供のしかたまで含めて経営そのものを作り替えるスタイルです。
 
顧客との関係性を、紙や対面中心から、オンライン・デジタルも前提とした形へ
一回売り切りから、継続課金・サブスクリプション・サービス化といった新しい売り方へ
社内だけでなく、取引先・パートナー・地域とのデータ連携による「共創」へ
 
といった形で、「いまの事業を守るIT」から「新しい事業を生むデジタル」へと経営の軸足を移していきます。

 

DXとの関係

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、
デジタル技術を活用して、ビジネスモデル・業務・組織文化を変革していく取り組みを指します。
 
・IT経営:日々の業務や意思決定をITで支える「土台づくり」
・DX:その土台の上で、事業・業務・組織を変えていく「変革プロジェクト」
・デジタル経営:IT経営とDXを通じて目指す「新しい経営のあり方」
として整理すると、三者の位置づけが明確になります。

こんな課題をお持ちの方に

・IT導入は進めてきたが、「経営的な成果」が説明しづらい
・営業・生産・管理など、部門ごとにシステムやExcelがバラバラで、全体像が見えない
・DXが話題になっているが、自社にどこまで必要か判断しきれない
・経営者と現場で、IT・デジタルに対する温度差や認識ギャップがある
・情報システム部門を持つほどの規模ではないが、誰かが全体を整理しないと限界を感じている
 
こうした状況で、「何から手をつけるべきか」を整理し、
自社らしいIT経営・デジタル経営の進め方を一緒に設計します。

支援内容

経営戦略から日々の運用まで、段階的に伴走します。

現状と目標の「見える化」

バラバラなIT環境と業務を一枚の「現状地図」に整理して見える化
経営目標と現場の実態を整理し、IT・業務・組織のつながりを俯瞰します。課題やボトルネックを共通認識にし、まずどこから手を付けるべきかをはっきりさせます。

  • 既存のIT・システム・Excel・紙運用の棚卸し
  • 業務プロセス・情報の流れ・役割分担の可視化
  • 課題・リスク・ボトルネックの洗い出し

「なんとなく不便」「属人化している」と感じている部分を、
経営と現場の両方の視点から言語化・構造化します。

IT経営・デジタル経営ロードマップの策定

3年後の姿から逆算する段階的で現実的な実行ロードマップを設計
目指したい経営の姿とIT活用のゴールを描き、そこから逆算して取り組みの順番と時期を整理します。投資規模や優先順位も含めて、無理のない中期計画として言語化します。

  • IT経営として、まず整えるべき領域の整理
  • デジタル経営として、中長期的に目指す姿の言語化
  • 1〜3年程度を見据えた、段階的な計画・優先順位づけ

「いきなり大規模なDX構想」ではなく、
自社の体力と人員で実行できる、現実的な道筋を描きます。
 

個別プロジェクトの推進・伴走

選んだ施策を現場で動かし、成果につなぐために、継続的に一緒に支えます。
システム導入や業務改善など、決めたプロジェクトが机上で終わらないよう実行段階を伴走します。現場の声を拾いながら軌道修正し、経営目標と結びついた成果につなげます。

  • 基幹業務システム・クラウドサービスの選定・導入支援
  • 既存システムの見直し・統合・段階的なリプレース
  • データ収集・分析・ダッシュボードなどの仕組みづくり
  • RPA・AIなど、新しい技術の小さな実証と検証

ベンダー任せにせず、
経営と現場の意図がきちんと仕様・設定に反映されるように、第三者の立場で伴走します。

人材・組織・ルールの整備(ソフト面の支援)

人・組織・ルールをそろえ、ITが回る土台を現場起点で整え、持続的に支えます。
ITが定着しない原因になりがちな、役割の曖昧さやルール不在といったソフト面を整えます。キーパーソン育成や会議体、簡易マニュアルづくりを通じて、自走できる体制づくりを支援します。

  • 社内キーパーソン・IT推進担当の役割整理と育成プラン
  • 部門横断の業務プロセス・運用ルール・マニュアル整備
  • セキュリティ・コンプライアンスの基本方針づくり

システムだけが整っていても、
人と組織とルールが追いつかないと、IT経営・デジタル経営は定着しません。

新しいビジネス・共創の検討(デジタル経営フェーズ)

デジタルで生まれる新しい価値と共創の可能性を一緒に探り、具体的な形にしていきます。
蓄積したデータや整備した仕組みを活かし、既存事業の磨き込みや新サービスの可能性を検討します。顧客やパートナーとの共創も視野に入れながら、小さな実験から事業化を目指します。

  • 市場・顧客ニーズの変化の整理と仮説立案
  • デジタル技術を活用した新サービス・新商品のアイデア出し
  • パートナー・取引先との連携の可能性検討

すべての企業がすぐにここまで踏み込む必要はありませんが、
IT経営がある程度整った企業が、次の一歩として検討すべきテーマとして位置づけています。

他サービスとの連携

IT経営・デジタル経営の推進には、
継続的な対話と改善のサイクルが欠かせません。
ソフトバリューラボでは、

  • 社外CIOサービス

  • IT導入支援

  • 内製化・情報システム課設置支援

  • IT・DX人材育成プログラム

などと組み合わせながら、
「導入 → 運用 → 定着 → 拡張」まで、一貫した伴走を行います。
自社の現在地と目指す姿に合わせて、